N/SC工法
工法説明
本工法は、地下構造物の築造に当り地下掘削工事を行うために施工するソイルセメントパイル柱列の地下留工法である。
当社が先に開発した、ONS-SSW工法(PC)、ONS-PR工法(鋼管)ONS-エイト工法等においては1軸にて土上を掘削して柱列状に施工してきました。今回新たに開発された本工法は、3軸オーガー掘削機にて施工する工法であり、3軸オーガースクリューの先端からセメントミルクを注入しながら地中を掘削し、掘削土壌とセメントミルクを撹拌混練して、ソイルセメント状にし、その中にH鋼や前記のSWパイル、SSWパイル、鋼管パイルを1本間隔、又は連続に挿入埋設する柱列土留工法である。
これによって、従来の1軸オーガースクリューによる工法に比べて、施工能率が向上するのみでなく、砂質土及び地下水の豊富な地盤では、より信頼性の高い柱列土留壁が施工出来ます。
特長
1.3軸オーガースクリューにて施工します。
2.3軸の軸芯のピッチは標準的にはφ350mm又は450mmであり、1回の掘削幅(1エレメント)は、1,150mm(ヘッドφ450mm)~1,450mm(ヘッドφ550mm)となります。
3.3軸ロットには揚土部と混練部からなる地盤に応じた特殊構造の二重羽根が一定間隔で交互に配置され、撹拌混練をより良くし、均一なソイルセメント状となり、水密で遮水性の高いソイルセメントパイルとなる。又、羽根ピッチが大きいため、掘削時間も短縮される。
4.3軸オーガースクリューの内、中心軸からはエアーが圧送され、両側軸から注入されるセメントミルクと土壌とのミキシング作用をより促進さす装置となっている。
5.3軸オーガースクリューの内、中心軸の回転数と両側軸の回転数を異にしてあり、ソイルセメントのミキシングをより良くしている。
6.コーナー部分の施工はリーダー回転及び減速機の回転にて容易に施工する事が出来る
7.ソイルパイルとソイルパイルとのラップ部分の両側に残る末堀掘土の部分をカットし、(ウェーブカット装置)ソイルパイルの幅を掘削孔の幅と同一にし、せん断抵抗の断面積を増す事が出来る。
8.3軸オーガースクリューは1ピッチ二重羽根で揚土部と混練部が併用されており、又一定の間隔にて切断されているため切断部で土が下方に送り込まれ、ミキシングされ、土塊が地上にあがってこないので、土の脱落保護の装置を必要としない。
9.隣接構造物から土留杭センターまで、約35cmあれば施工出来、またオーガースクリューの中間には強固な振り止め装置及び下方には軸受け装置が装備されているのでオーガーの振れが少なく、施工精度が良く、壁厚を一定に保持する事ができ、それだけ地下室を広く利用する事が出来る。
10.土壌を骨材としてソイルセメントとするため、残土として地上に出る土が非常に少なく、残土処理費も低減され、より経済的である。
11.先端ヘッド部に3軸ウイングがセットされているため、掘削による水平振れがなく、またウイングに垂直ガイドをセットするため、既掘部分への土壌の戻りが生じない。
施工実績
工事名 | 堺文化センター建設工事 |
工事場所 | 大阪府堺市深井清水町 |
深さ | 20.0m |
芯材 | 11.0m H材 400×200 |